Emulation Theory 第1章 運動制御 前編

The emulation theory of representation: motor control, imagery, and perception.
Grush R.

  • フィードフォワード制御フィードバック制御
    • フィードフォワード制御では、運動をするための一連の運動プランのコマンドが運動コントローラーによって前もって提供され、プラントによって運動が実行される。このときの誤差の修正は、実行された結果に基づいて行われるので、運動そのものはフィードフォワードによって行われている
    • 一方、フィードバック制御においては、事前に運動プランがなく今の状態とゴールの状態を比較し続けて、その差がなくなるように運動が実行される
  • フォワードマッピングとインバースマッピング
    • フォワードマッピングは、現在の状況と運動コマンドから未来の状況をしるすものであり、筋骨格システムによって実現される
    • インバースマッピングは、未来の状況から運動コマンドをしるすものであり、これは運動センターで行われる
  • エミュレーターモデル
    • これまでのフィードフォワード制御では、運動制御を中心としたものであったが、それだけではなく筋骨格システムにもフィードフォワードモデルを導入したほうがよいといわれてきている。それをここではエミュレーターとよぶことにする
    • このモデルにおいて運動コントローラーは、運動の遠心性コピーによって作られる筋骨格システムのエミュレーターからのフィードバックを絶えず受けている
  • エミュレータの利点
    • 実際の末梢からのフィードバックに比べて少ない遅延でフィードバックがはいる
  • エミュレーターの生成
    • 可能性1.これまでのインプットとアウトプットを元に参照テーブルをつくり、新しいインプットに対しては最も近いインプットを参照する
    • 可能性2.筋骨格システムと同じように感覚刺激を受け取り処理するシステムを模倣することで、エミュレーターとして機能する
  • エミュレーターの可塑性
    • どちらによってエミュレーターが作られたとしても、インプットとアウトプットの関係を時間とともに変わる。これはエミュレートするシステムも変わるので当然のこと
    • そのためにはコントローラーがエミュレーターをモニターし、プラントと同じように変化させなければならない

Linux文化

Linux 文化と言うのが単に Linux プログラムのためのオープンソースと言う狭い意味でなく、 ソフトウェア業界、 ある特殊な技術の分野におけるとても大きなインフラ、 それを Stallman が提唱したとすれば、 彼はやはり傑出している。
その文化と言うのも、 現在はオープンソース、 開発コミュニティの文化として有名になっているけれど、 実際にはコミュニティの手法、オープンで縛られない開発手法、 成果物ですら縛られない手法は、 今後いろいろな産業に応用されていく可能性があるのではないか。

コモンセンス

 大勢が先入観を持って、群れをなして同じ結論に至ると、全体は個々の間違いが増幅されるだけの「暴徒」と化す。
 参加者がみな独自の考え方をしないと、「全体が個より優れている」という状態にならないんである。

 独自の考えをしながらも全体としてまとめるというのは難しいことのように思える。「考える」ということと「まとめる」ということを時間的に前後にすることによって実現できるのであろうか?