インターネット的 [糸井重里]
- 作者: 糸井重里
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2001/07/14
- メディア: 新書
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- 第五章 インターネット的表現法
- 蓼食う虫も好き好きp153
- 大家の表現でも、突き詰めれば、人間全部に認められるわけではない
- レベルの低い表現なりに、それにあった他者がいる
ビジネスという観点からすると、結局、大家を一発ねらうか、蓼食う虫も好き好きをいくつも狙うかということになってしまうのだろう
- クリエイティブの水子を救うp159
- 誰かに頼まれてかかれたものではなく、書きたいものがあってそれを掲載する場を用意した
- 「誰でも思ったことを垂れ流せる」というより「思ったり考えたりすることの虚しさがなくなった」ことが大きい
- 画面の向こう側とこちら側に人がいてつながっているという実感がクリエイティブを生み出すこと、送ることの楽しさを思い起こさせてくれたことが革命的
- たくさんのメールp169
- おおぜいとひとりという関係がインターネット的社会では普通になる
これまでのメディアでは、TVなら時間的、新聞なら空間的な制限があったものがインターネットによって制約がなくなり、これまで限られていた人のものと思われていたクリエイティビティが一般的なものになったと思う。代わりに、それぞれ個人が自律的(孤立的?)に動くことになるのだろう。すると、これまでのような集団的な動きは減るのだろうか?
- インターネット的情報整理法p171
- 白紙をつかうことからメモをとって、とってそれを冷蔵庫へ
- 手書きのメモでは製品化するのに手間がかかりすぎるけれど、デジタルなテキストならすぐにちょっと手を入れたら使える
- 気持ちよく断らせる力p174
- 「押し通す力」ばかりが評価されてきたが、「断らせる力」が大事になってくる
- これによって、仕事しては関係がなくなっても人としての関係はなくならない
一つのことを重視する西洋的な考え方ではなくて、二つのバランスを重視する東洋的な考え方はやっぱりしっくりくる。
- 第六章 インターネットの幻想
- 欲望p181
- お金がほしいのはわかったが、そのお金で何するの?
- 消費のクリエイティブが必要。いまはお金でとまっている。
お金だけでは虚しいだけ
全体のバランスをとるというのは、東洋に向いているので、インターネットは生まれは米国でも発展はアジアで起こるのだろう。短期的に見れば、急成長は西欧で起きるのであろうが、長期的に見れば、本質的な発展はアジアで起こる?
- 問題を発見するための「寝返り理論」p186
- 無意識で感じている不自由をみつける。始まりのサインは軽い不快感。
- ある固定した考え方を続けていくと、鬱血し床ずれを起こす
- だれもが商品やサービスにずっと満足しているということはない
相変わらず同じということは決して悪いことではないと思う。変わらないものがあってもいい。しかも、不自由を解決するよりは、更なる自由をもとめたい。
いい循環をさせることが、さらなる発展(ビジネスという観点からではなく)をもたらすのだろう
- インターネットで忙しくp198
- ビジネスではよりたくさん生産することが価値なので、忙しくなる
- 本来は、仕事のように休みも真剣に研究するべき
確かに、休みを真剣に考えることはない。もっと考えてみよう。わたしの場合は『メンタルレジャー』ということ!!
- 脳も人間。腹も人間。p200
- 情報だけで生きていける人はいない。食料を運ぶのは工業製品でる自動車。つまり、脳神経だけでは世界は成り立たない
- 自分の仕事や考えの中の腹や筋肉の役割をもっと大事に考えていかなければならない
- カルチャーは、種を巻いて育てるということであり、天候に作用する。つまり「脳作物」も簡単に作れるものではなく肉体仕事が必要。
「脳作物」をロボットやアプリケーションがつくればいいのかな。。。