カルマンフィルタ

カルマンフィルターっていうのは、ノイズフィルターです。
 歴史的にはね、制御、つまりモノを電気的にコントロールするっていうのは、ノー バート・ウィーナーが『サイバネティックス』という本を書いた頃からできてきて、 当時はたとえば、高射砲で飛行機を撃ち落とすために、それを自動制御してやらない といけない。それで高射砲の角度を制御してやらないといけない。飛行機の動きに追 従するために、フィードバックを組んでやる。ところがヘタに組むと高射砲はガンガ ン振動してしまって、思うどおりにねらいを定められない。それをどうしたらいい の、ということから研究が始まったわけです。というわけで、MITの先生たちやいろんな人が研究をはじめたわけです。
 一方、人 の神経系を研究している人たちがいますよね。ある種の病気で、企画震顫といって手や腕が振るえちゃうひとがいるんです。この病気の人は、モノを取って下さいと言われたときに、手を伸ばして、正確にその場所にピタッと手を止めることができない。行き過ぎて、引き戻して、引き戻しすぎてまた引き戻して、といった形になって、ピーッと振動しちゃう。
 これはまさに高射砲の制御がうまくいかなくて、目標から行き過ぎて戻って戻って戻っての繰り返しになって発振しちゃうのとまったく同じでしょ。つまり人間も機械も、情報のフィードバックループっていうのが、非常に大きな役割をはたしている

カルマンフィルタはベイズ理論がベースになっているらしく、ベイズ理論は検索エンジンのベースにもなっている。なにか全てがつながっている。。。