戦略的クリエイティブのコンサルタント会社、米frog design社の創設者であるHartmut Esslinger氏は10月19日(米国時間)、デザイン関連イベント『CONNECTING’07 World Design Congress』の基調演説に立ち、自身が生涯にわたって試みてきた、デザインに感情を注ぎ込むことについて語った。

今では、神経経済学なる学際的な分野まで存在し、ブランドや製品に関する決定を、人間と人間の脳がどのように処理するかが研究されているほどだ。

感情の働きは、概念としては理解されていても、こうした反応が正確には(脳の)どの部分で起きているのかはずっと謎のままだった。ところが近年になって、快適さや満足感を表出する脳の部位が、よく知っている製品やブランドを見せられたときにも活性化することが、研究によって急速に明らかになっている。