情報産業とは何か? [梅棹忠夫]

情報の文明学 (中公文庫)

情報の文明学 (中公文庫)

  • 「放送朝日」は死んだ
  • 知的職業集団p169
    • 映画産業が若い俊秀を数多くひきつけながら、ついに知的職業集団として自己を確立することに失敗したように、放送産業もまた、知的、文化的創造性を自己の内部にだきこみ、はぐくむことには成功しないのかもしれない。
    • 開拓地の熟知化はさけられない。官僚的なセクショナリズムと人間関係の系列化はどこからでもしのびこんでくる

これをネットが解決するかも・・・

  • 実践的情報産業論
  • コンピュータリゼーションp176
    • イカーがほとんどの家庭に普及し、また家庭の電気機具にモーターが大量に導入され、二重の意味で家庭のモータリゼーションが完成した。
    • 同様に、家庭内に大量のコンピューターが導入され、家庭のコンピュータリゼーションが進む。
  • 過剰教育p183
    • 博物館に知的欲求をもった人が情報を求めてやってくる。これは、工業の過剰品質というものがあるが、それと同様に過剰教育と見ることができる
    • 過剰教育をやって、目的よりはるかに上等な品質の人間を大量生産してしまった。これが情報化社会、あるいは、現代の日本の文化の原動力になっている

過剰教育によって過剰教育をうけた人がふえ、過剰教育を受けた人はさらに過剰教育を求めるという正のフィードバックがかかる。経済のようにどこかで逆向きのスパイラルに入ることはあるのだろうか?それとも、拡大をつづけるのだろうか?いささか言い古された感のあるニューエコノミーといわれたものと同じように・・・