人間の本性とは何か?[スティーブン・ピンカー]

人間の本性を考える ~心は「空白の石版」か (上) (NHKブックス)

人間の本性を考える ~心は「空白の石版」か (上) (NHKブックス)

  • 第五章 ブランクスレートの最後の抵抗
  • コネクショニズムの利点と限界 P157
    • ポイントはジェネリックなネットワークでヒトの心理を説明できるのか、それとも言語、視覚、道徳心、恐怖心、性欲、直感心理学など、個々の領域の要求に合わせてそれぞれ別のネットワークを作るのかということである
    • 単語を並べたリストを読む、定型化された動物の特徴を覚えるといった限定された課題については、みごとな記憶力や一般化の能力を示す
    • しかし、文を理解するとか生き物について推論するなど、もっと実際的な人間の知能の妙技を再現するには、あまりにも力不足である
    • 複雑な命題には、統一的なニューロンのつながりよりも、高度な計算構造を必要とする
      • 純化したモデルを解決できるとそれは現実的な課題にも拡大できるのか、それとも「月に行こうとして木に登っている」にすぎないのかという疑問がでてくる

このように考えるとコネクショニズムも汎用的ではなく、専門性も求められるてしまうので、まだまだやることがありそうだ
一方で人工知能の研究などは何を行っているのであろうか?

  • コネクショリズムの限界
  • 『心の仕組み』コネクトプラズム
  • 完成した思考(たとえば文の意味)を理解するときの基礎になっていて、ジェネリックなネットワークで表象するのは難しい、単純な論理的関係
    • 種類と個との区別
    • 合成性
    • 量化(あるいは変数の束縛)
    • 再帰性
    • カテゴリー的な推論