「JotSpot」のビジネスモデル

提供する中身もさることながら、必要なことをしっかり考えていると思う

まずは、提供する価値から

JotSpotはオンラインのコラボレーション・オーサリングシステムを基盤とするアプリケーション開発を行っている。Wikiがビジネスの世界に浸透し始めるなかで、Krausはこの技術が企業のあり方を変える新たなツールになり得ると考えている。

何はなくても、これがないと話は始まらないが、Wikiを検索に変わる次のツールとして定義しているところがすばらしい。そして、Wikiは可能性は感じるが、実際私が使っていてもまだ使い方がこなれていない点からも大きなビジネスチャンスが眠っていそうだ。

そして、収益モデル

 ユーザーの数に応じて課金すると、Wikiを使った情報共有という行為に対して課金することになります。私はこのモデルは間違っていると思います。利用者がサービスから得る価値に対して代価を支払ってもうらうモデルのほうが良いでしょう。具体的には、Wikiで運用しているページ数をベースに課金するほうが良いと思います。

ユーザを増やすことが価値を増やすことにつながるツールにおいて、ついついユーザ課金を考えてしまうが、それはサプライヤーロジック、そこをしっかりと最終的にユーザが価値を享受するページ数に変えるところはすばらしい姿勢だと思う。ただ、Googleなどをみていると、これすらも広告モデルに変換しそうな気はするが。。。


次に、普及のハードル

一般に、電子メールの受信件数が多過ぎるというのは、広く認識されている事実です。電子メールは優れた通信媒体ですが、結論や意志決定を保存しておく目的には適していません。われわれのような、Wikiの技術を提供する企業にとっては、電子メールという既存の習慣の中にどうやって入り込むかという点が課題になっています。

ほぼ満たされた世の中で、しっかりとリプレースする対象を決めている。しかも、単純な情報共有ツールを対象にではなくメールというツールとしては一見離れているようなものを対象にしているあたりがすごい。

最後に、コスト

Exciteのアイデアを実現するには300万ドルかかりましたが、JotSpotの場合は10万ドルで済んでいます。

ここは、しっかり押さえるべきところだが、しかし30分の1はすごい。。。すごすぎる。。。