費用対効果

通常、クライアント企業は新商品を開発する「開発費」という名目で依頼料を払うんですが、松下電器は、「商品開発費としてではなく、3人のデザイナーをトレーニングする費用として払います」とおっしゃいました。そして、「自分が欲しいのは商品という魚だけではない。その魚を捕まえられる網も欲しいんだ」と続けました。網があれば、次からは自分で魚を捕まえられるようになりますよね。つまり、彼が求めていたものは商品だけではなく、それを生み出せる人材でもあったのです。

これをやっても、まだIDEOに頼むほうが更なる価値を提供できるという自信があるからこそ可能なんであろう。一方で、開発費より多くのコストがかかり、かつ成果も難しいトレーニングにコストをかけることができるのはすばらいいことだ